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【長尾智子さん】「フレスコバルディ・ラウデミオをコンポートの風味づけに」オーブンベイクコンポート

初夏の梅に始まり、夏から秋へ長く続くのがいろいろな果物が楽しみな季節。天候や気温の影響で店先に並ぶ時期は種類や産地によって違いますが、美しい色合いのプラム類といちじくを見かけると、つい手に取ってしまいます。どちらも収穫時期が長く、6~7月から10月下旬まで、種類を変えながら楽しむことができるのも魅力の果物です。大石早生、ソルダム、秋姫、貴陽、サマーエンジェルなどなど、日本のすもも(プラム)は品種も様々で、皮が赤く実がオレンジや黄色、皮は緑実は真っ赤など、作り比べるのが楽しい品種の多さです。西洋すももと呼ばれるプルーンも面白く、早生種、中生種、晩生種と時期によって種類が変わっていくので、そのまま食べるだけでなく、火を通して保存し、美しい色や風味を何度も楽しみましょう。

今回のコンポートは、いちじく、プルーン、プラムを3種類合わせてオーブンで焼きました。時間設定をしたらオーブン任せの楽さと、煮崩れるほどに柔らかいとはいえ、ジャムのようにはならず形を保って焼きあがるので、そっと保存してパンにとろりと乗せたり、チーズに添えたり、塊が残っているからこその美味しさです。コンポートにするメリットは、形を保つことともう一つ、美味しいソース状のシロップが一緒にできあがること。そこで、果物本体の水分に赤ワインを加えてみました。

好みで白ワインでもよく、仕上がりはワインの風味を感じるだけですが、ワインの違った楽しみ方という気もするくらい、風味が混ざり合う美味しさがあります。ワインは、少し残ったものでよく、開けたてでなくてもOK。

いつものようにコンポートを”焼こう”と思って準備をしている時、ふと傍にあるラウデミオの瓶が目に入って思いついたのは、オリーブオイルの風味を加えることでした。試してみると、断然奥行きのあるコクが出るのです。すごいなぁ、オリーブオイル!と改めてラウデミオの実力を感じたところ。冷蔵保存すると油分が上に固まりますが、使う時に温度が上がるとまろやかに溶け込みます。

スプーンで混ぜて、トーストしたパンに伸ばすだけでもとても美味しいもの。皮ごと焼くので、柔らかく火が通ったら、皮が剥がれてきますが、それも美味しいもの。気にせず一緒に食べます。ラウデミオを加えてしっかりとコクのある仕上がりのコンポートは、風味が格別。アイスクリームに焼き菓子やチーズケーキ、トーストにクロワッサン、チーズにと、一味違う味わいをぜひ楽しんでください。