チェリーテラスの食とレシピ

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二十四節気の食材とレシピ「穀雨」(脳の健康)

人生100年の時代、健康寿命の重要性が問われるようになりました。介護が必要になる原因の第一位が「認知症」で、2025年には高齢者の5人に1人が罹るといわれています。認知症を防ぐためには、生活習慣が重要といわれています。40歳くらいから、認知症の原因となるβ-アミロイドが脳にでき始めます。運動不足、喫煙、肥満などにならないように生活習慣に気をつけ、高血圧、血糖値、高脂血症などの生活習慣病に罹らない事が重要です。そのためには、ナトリウムの摂り過ぎに注意をして、カリウムの多い野菜や果物をしっかり摂取することが重要です。

最近のデータでは、緑黄色野菜をしっかり食べている人は、認知症になるリスクが低くなると言われて います。血糖値を急激に上げない為にも、野菜は重要。食事の最初に野菜を食べる「ベジタブルファースト」を心がける事をおすすめします。 またしっかりと噛むことも大切な予防法となります。食材の切り方などの工夫をして、いつまでも健康な脳を維持していきましょう。

丸ごとにんじんのスープ

丸ごとにんじんのスープ

香味野菜のうま味がたっぷりと溶け込んだスープに、丸ごとにんじんを使用した素材を存分に味わうことのできる料理家の渡辺有子さんに教えていただいた一品です。

にんじんは、野菜の中でトップクラスのβーカロテンを含んでいます。近年の調査では、アルツハイマー病の人に不足しがちな栄養素にβーカロテンがあると言われているので、毎日の食事ににんじんを加えることで、料理に彩りを添えることができ、脳の健康においてもおすすめです。

脂溶性のβーカロテンは油と一緒に摂る事で、体への吸収率が高まりますので、仕上げにフレスコバルディ・ラウデミオをかけることで、美味しく体にも嬉しい一品に仕上がります。

ホットキルトで簡単鶏ハム 〜ヒスイソース〜

ホットキルトで簡単鶏ハム 〜ヒスイソース〜

クリステルホット・キルトの余熱調理で簡単に作ことができる料理研究家の藤井恵さんに教えていただいた鶏ハムは、パサつかずしっとりとした一品に仕上がります。特製ヒスイソースと彩り野菜を添えた、贅沢なワンプレートです。

鶏むね肉は、脂身が少なくヘルシーな食材ですが、火を入れすぎると水分が抜けて、パサついてしまいます。ゆっくりと余熱で調理をすることで、旨みも残った美味しい鶏ハムとなります。

認知症の因子の一つに糖尿病があります。糖尿病を防ぐために大切なのは、「ベジタブルファースト」がおすすめ。食事の最初に野菜を食べることで、食後の血糖値の上昇を緩やかにできま す。たんぱく質も一緒に組み合わせることで、より血糖値をコントロールすることができます。

鶏ハムはたんぱく質を豊富に含んでいますので、「ベジタブルファースト」+たんぱく質の理想的な一品です。

いわしのさつま揚げ

いわしのさつま揚げ

既製品の多いさつま揚げですが、手作りすることで、できたての最もおいしい瞬間を楽しむことができます。バーミックス・スライシーを使用することで簡単にすり身を作ることができます。

いわしには、DHA、EPAが豊富に含まれています。最近の研究では、アルツハイマー病の患者には、DHA、EPAが不足している事が分かりました。また週に1度魚を食べる人は、アルツハイマー病の発症リスクが半減することも分かってきました。

また、さつま揚げににんじんやごぼうなどの根菜を加えることで、噛む回数が増やすことができます。「噛まない」ことは認知症発症のリスクを高めると言われていますので、お食事の中に歯ごたえや弾力のある食材を使用することも、脳の健康において大切です。

甘夏ピール

甘夏ピール

春柑橘の甘夏は、果肉も果皮も丸ごといただくことができます。
柑橘類のオレンジ色は、βークリプトキサンチンという成分で、果肉と果皮の両方に含まれています。
ピールに仕立てることで、噛めば噛むほど甘味と香りが広がる一品に仕上がります。
たくさん噛むことができるメニューのため、脳の健康にもおすすめです。
年を重ねても噛む力を維持できると、噛む力が低下した人と比べて健康寿命が延びるというデータもあります。
また、アルツハイマー病の人に不足しがちな栄養素にビタミンCがあります。柑橘類には果皮・果肉ともにビタミンCが含まれていますの で、甘夏ピールは脳の健康におすすめのスイーツです。

(文/グラフ デザイナーフーズ株式会社)