チェリーテラスの食とレシピ

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二十四節気の食材とレシピ「夏至」

夏至は一年で最も日が長い1日。お昼の12時には太陽が一番高い位置にある日でもあります。世界に目を向けると、北欧では夜になっても暗くならいない「白夜」となりお祭りが開催されています。南北に長い日本では、北海道に一番早く太陽が昇り、沖縄が一番遅く、昼の長さは約2時間の差があります 。

一方で夏至の頃はほとんどの地域で「梅雨」。夏に至ると書くように、これから本格的に暑い夏が始まります。この季節に注意が必要なことは「熱中症」。「熱中症」には真夏のイメージがあると思われますが、実は梅雨も注意が必要です。 梅雨は湿度が高くムシムシとした日が続く一方で、身体が暑さに慣れていない時期でもあります。「マスク」の着用もあり、特に注意が必要ですね。水分補給をしっかりすることは重要ですが、お茶やコーヒーといった飲み物によるカフェインの摂りすぎに気をつけましょう。カフェインの摂りすぎで夜眠れずに睡眠不足になると身体が疲れやすく免疫力も低下してしまいます。ノンカフェインの代表的な飲み物は麦茶。鍋でゆっくりと煮だす麦茶は香りもよくおすすめです。

ビーツ

真っ赤な色をしたビーツ。「食べる輸血」といわれるほどスーパーフードとして注目されている野菜で、ロシア料理の「ボルシチ」に使われることで知られていますが、最近ではスープやサラダほか幅広く提供されるようになりました。この真っ赤な色は「ベタシアニン」といわれる抗酸化物質。活性酸素を消去する力があるとされています。またカリウムも多く含まれているところからむくみの予防や血圧が高い方へおすすめ。鉄分も多いので貧血気味の方にも是非食べていただきたい野菜です。せっかくの赤い色素は皮をむいて茹でてしまうと色が茹で汁に出てしまいます。皮ごとゆでる、または皮付きのまま焼いて火を入れることがポイントです。熱中症対策としてスムージーにしたり冷たいスープもおすすめです。真っ赤なビーツの他に黄色やうずまき色のビーツもありますから、色を楽しむことができる野菜でもあります。

ビーツをたっぷり楽しめるおすすめのレシピが、ビーツのラペです。ビーツは、カロリーが少なめにも関わらず、食物繊維やカリウム、葉酸を豊富に含んでいます。オレンジを合わせることでより彩りを楽しむことができ、ビタミンCもたっぷり摂る事ができます。また、マッシュポテトを作る際に一緒にビーツを加えることで、栄養をプラスしながら、可愛らしいピンク色に仕上げることができます。加えるビーツの量によって色の濃さを変えることも可能です。バーミックスで簡単にマッシュすることができ、おすすめの一品です。

オクラ

切り口が星型のオクラ。ねばねばとした食物繊維が機能性成分です。水溶性の食物繊維のため、余分な糖や脂質の吸収を防ぐ働きがあります。食べすぎを防ぐ効果も期待できそうですね。オクラは昔から夏バテしそうなときにパワーアップの食材として注目されてきました。ネバネバとした成分だけではなく、エネルギー代謝に必要なビタミンB群も含まれていることから疲労回復におすすめといえます。またビタミンCやカロテンといったビタミンも多く、免疫力アップも効果が期待できます。オクラを使用したスムージーもおすすめです。たくさんオクラが手に入ったときは冷凍保存に。そのまま冷凍用の袋に入れて保存をしても良いのですが、刻んでおくと使うときに自然解凍しやすく便利です。

レシピの「オクラたっぷり山形だし」は、夏野菜をふんだんに使用した、のどごし爽やかな一品。夏の暑い時期に摂取したいカリウムや、糖質をエネルギーに変える際に必要なミネラルのマグネシウムを摂る事ができるため、ごはんやお蕎麦にかけていただくと、食べやすさと栄養がアップします。

オクラの花を見たことがありますか。きゅうりやトマト、なすといった小さな花とは違いクリーム色の大きな花を咲かせる野菜です。実はこの黄色い花も食べることができます。野菜の中で一番美味しい花といもいわれていますので家庭菜園でオクラを作られる方は一度味わってみてはいかがでしょうか。

※細かさはお好みで調整してください。

みょうが

みょうがは和のハーブの代表野菜の一つで、英語名は「Japanese ginger」。 独特の香りと味が料理のアクセントになります。みょうがは薬味として使用されることが多い野菜です。冷奴やそうめんなど冷たい食べ物は身体を冷やしてしまいがち。みょうがは身体をあたためる作用があることから、組み合わせていただくことは理にかなっています。 独特の香りはαピネンといわれる成分で、血行を促す働きや、食欲増進の効果があります。免疫力をアップするためにも血行が良いことは重要ですね。この香りは揮発性の成分のため、食べる直前に切ることがおすすめです。また繊維に沿って縦に切ると、シャキシャキ感が、繊維と反対に輪切りにすると柔らかい食感になります。甘酢につけてピクルスにするとみょうがの赤色が綺麗に発色し、美味しく長期保存ができます。

通常お酢で付ける酢漬けを、ビアンコで漬ける事で、いつもと違う味わいのみょうがをお楽しみいただけます。栄養においても、カリウムやカルシウム等が通常の酢漬けよりもアップしますよ!

たこ

7月1日は半夏生といわれ、この時期までに田植えを終えるという慣わしがありました。そして関西地方では四方八方しっかり根を張るという意味から「たこ」を食べる習慣が残っています。たこは高タンパク低脂肪と栄養的にヘルシーな食材。タウリンとよばれるアミノ酸が多く含まれて、夏バテや疲労回復にはおすすめです。味覚や精神的な安定に欠かせない亜鉛も多く含まれています。ただし、健康的な食材でそのまま茹でて酢の物やあえもの、炒め物と幅広く 使用できる一方、歯の健康によって食べやすさが左右されてしまうもの。そんな時は、細かく刻んだり、ペースト状にし、ハンバーグやパスタソースなどひき肉と同じような食べやすい使い方をすることをおすすめします。

たこのラグーソースは、たんぱく質や食物繊維の1日に摂取したい1/3量を補える、栄養満点の一品です。またたこには抗酸化ビタミンとも呼ばれるビタミンEも豊富に含まれていますので、紫外線の強い夏の時期にぜひお召し上がりいただきたい食材です。たこは粗めのみじん切りすると食感が楽しめておすすめですが、刻む大きさによって食べやすさも調整できます。

(文/グラフ デザイナーフーズ株式会社)