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村岡奈弥の「旬を楽しむ薬膳」

フランス料理の専門家としての修行に加え、中医薬膳師、国際中医師という立場で、5000年の東洋の知恵を踏まえた季節に適した体調を整えられる食生活を、おいしくきれいに提案しておられます。


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vol.3春のしたく



2016年3月

 啓蟄(3月5日)の頃、鳥たちの求愛のダンスも盛んになり、雪の下から植物も芽ぶき始め、冬の間眠っていた動物も動き始めます。
 人は、反応が少し遅いような気もしますが、でもしっかり温かくなり始めると、皆様もお花見を筆頭に、何か始めたくなるような、心がウキウキしてきませんか。

 春は陽気が高まり、活動の季節なのです。植物は新芽をだし、青々とした若葉が目を癒してくれ、新しい命も生まれます。人体も動き出し、冬にため込んだ老廃物などを排泄し、代謝し、心機一転します。心身ともにのびのびと、活動的な気持ちでいることがぴったりの時なのです。なので、適度な運動をして体を動かし、そして日が暮れたら寝て、日が上がったら起きるというのが一番よいです。(なかなか日が暮れたら寝るというわけにはいきませんが。)
 この季節に動かずじっとしていると、発散することが出来ず、体調を崩してしまいます。
 また、「春麗」というようにとても陽気も高まり気持ちの良い日もありますが、反対にお天気の変化が激しいのが特徴です。気候の変化が激しければ、体調も影響を受けて整えにくくなります。
 温かい風、陽気は上に上がる性質なので、心もイライラしやすく怒りやすかったり、目がかすんだり、若者の象徴のニキビもできやすくなります。こんな時は、陽気とのバランスを取るために、陰液を補い、バランスを取ることが必要です。
 また、温かく体が緩み、体がシャンとしない時は、酸味をお勧めします。酸っぱいものが口に入ると体がギュッとしまるようなかんじがしませんか。酸味は出過ぎるものを収斂作用で防ぎます。酸味の柑橘類などの食材を取り入れてください。

 五臓のうち、血を貯蔵し、解毒、筋肉 、目、爪、神経などを包括しているのが肝です。肝は、動き出す体の必要な部分に原動力となる血を送っています。ですので、体が動き出せば、肝の働きが活発になり、傷つきやすくなるのです。この肝の働きを平常にしてくれる食材には、せり科の物が多く、三つ葉、芹、クレソン、セロリなどです。あと、さわやかな香りの柑橘類の皮などもお勧めです。
 春になると、緑の植物が元気にすくすくと生えてきます。この養血の作用のある緑の葉っぱが、体を助けてくれます。血がたっぷりないと肝も働けません。しっかり春の緑の野菜も楽しみましょう。

 春は精心的にも動かされやすい季節ですので、さわやかなお食事で、平常心でいること、そして、昼間は適度に体を動かし、生活のリズムをしっかりつけることが、大切です。

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