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卵のやわらかさに合うように、タラとじゃがいもはとろりとやわらかめに仕上げます。タラの代わりにツナ缶を使って。仕上げにオリーブオイルをまわしかける。
オムレツのフィリングの残り半分を使って作るグラタンです。生地は火にかけて少しかたくなるまで錬り、仕上げに生クリーム大さじ1、オリーブオイル小さじ2を加え、小さなココットふたつに盛りつけ、粗くほぐしたパンを散らし、オリーブオイルをまわしてオーブンで焼き色をつけます。ひと口の小さな前菜に。
今月のオムレツは、タラとじゃがいものグラタン、モリュ・パルマンチエのルセットを元にした最新作です。モリュ・パルマンチエとは塩ダラを水に浸して塩抜きし、それをにんにく入りの牛乳でゆでてからほぐし、ゆでじゃがいもをつぶしたものと混ぜ、フレッシュクリームやバターを加え、パン粉を散らしてオーブンで焼く、昔ながらの家庭的なお惣菜です。ブランダードとよばれるタラのグラタン料理とよく間違えられますが、ブランダードの方は塩ダラの牛乳煮をほぐしたものに相当たっぷりのオリーブオイルを加えて錬ってからオーブン焼きしたもので(時には丸めてパン粉をまぶして揚げ、コロッケにします)、プロヴァンスの代表料理の一つです。その昔は北欧からニース辺りの港に寄る船に積まれた干しダラとオリーブオイルを物々交換したことから、南仏料理にはタラがよく使われるようになったそうで、プロヴァンスのお祝い料理、アイヨリ(*)も、もともとは干しダラ料理。流通システムが発達した今では魚を干して保存する必要も次第になくなりつつありますが、それでもニースの名物料理、ストックフィッシュ(内蔵を抜かずに乾燥させたタラで、くさやのような匂いがします)の煮込みは今も健在です。
さて、生ダラでパルマンチエ風となると、まず気をつけたいのは魚の身に含まれた余分な水分を脱水シートなどできっちり取り除くことです。また牛乳でゆでる前に、できればざるにのせて塩をふり、ボウルの上にでものせてしばらく風通しのよい涼しいところに。このひと手間と時間をかけられればさらにおいしく出来上がるでしょう。タラ料理のポイントは塩をきっちりすること、そしてにんにくを効果的に使うことです。にんにくをしっかりきかせた牛乳鍋にして、ゆで上げたタラにオリーブオイルをたらして食べるのは寒い季節のおすすめです。そうです、このとき鍋の底にはベーコンスライスをしき、乾燥白インゲン豆のゆで汁と豆を鍋に加えます。
今回ご紹介するタラとじゃがいものオムレツは、バーミックスで仕上げるごく簡単なトマトスープと一緒に盛りつけます。カリッと香ばしく焼いたガーリックトーストをパリッと砕いて、仕上げにラウデミオをまわしかけてどうぞ。
*ゆでた塩ダラにズッキーニ、カリフラワー、ういきょう、じゃがいも、いんげん、人参といったゆで野菜をたっぷり添え、にんにくマヨネーズで食べるもの。