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vol.3夏に食べたいさっぱりご飯






 年々、蒸し暑い夏になっているような気がします。日本の夏ってこんなだったかしらと思うほど、例えば東南アジアにいる気分になるような夏が、もう当たり前になっています。とは言え、まったりと湿度の高いアジアのリゾートを考えれば、東京で過ごすのは決して快適ではないですし、何か心地よいことはないかと夏は試行錯誤の毎日です。暑い時に熱いものを食べて汗を流す、というのもいいかもしれませんが、できればさっぱりとしたご飯にして、すっきり過ごしたい気分です。

 そこで、ちょっとベトナムのご飯の気分を思い出して、野菜たっぷりにお肉を少しとレモンの酸味を加えたメニューを考えてみました(→「野菜たっぷりのスープかけご飯」)。いつかホーチミンのレストランで食べた混ぜご飯は、平らな大皿の真ん中に丸くドーム型に抜いたご飯、まわりには焼いたり揚げたり、あるいは生の野菜やお肉が美しく盛りつけられていました。その後、どうやってサービスされたかと言えば、スプーンで丁寧に混ぜて混ぜて、結局全部をすっかり混ぜ合わせて取り分けられたのは、見たことの無いユニークさを感じたものです。そういえば、道ばたの屋台とも言えないようなコンロ一つで商売をしている蒸し春巻き屋さんも、真っ白な生地を蒸し台の上に広げて、火が通ったら具をのせて器用に巻き込み、そしてお皿にのせるのですが、仕上げがなにかといえば、はさみでチョキチョキと刻むことなのでした。そういった感覚は、アジア独特なのかもしれません。

 それ以降、私なりのアジア風の料理には、ご飯を中心にいろいろな味つけをした野菜や魚介類、煮込んだりそぼろにしたりしたお肉を組み合わせて、一皿に盛り込むのが定番になりました。ひとつひとつの準備はありますが、出来上がりはにぎやかで、人数の多い時にはぴったりです。そんな混ぜご飯に、濃いめのかつおだしをかけて食べるスタイルは、もっと日常的で気楽。具だくさんのお茶漬けのような食べ方は、夏にはぴったりだと思います。スープは熱々でも、よく冷やしておいてもどちらもおすすめです。冷やして食べる時のご飯は、温かいと中途半端な温度になってしまうので、常温に冷ましておくのがコツです。

 デザートには白玉とすいかを組み合わせて、白みつをかけます(→「すいか白玉」)。実は、この白みつはレモン汁を加えているので、すっきり爽やかな風味なのです。白玉だんごは、生地を作る時にほんの少し砂糖を加えて練ると、硬くなりにくいというメリットがあります。それでもよく練り合わせること。しっかり練った白玉は、食感が違いますよ。白みつの他に、はちみつやメープルシロップを使ってもおいしくできます。好きな甘みにレモンの酸味を加えて、ひと味ひねりのあるデザートに。暑い夏は、料理するのも面倒な時があるかも知れませんが、夏野菜の鮮やかな色が並ぶと、作っているだけで食欲が湧いてきそうです。

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