e-gohan いいごはん おいしく・楽しく・健康に チェリーテラスの食とレシピ

e-gohan
Top長尾智子の季節のメッセージ

素材をシンプルに味わう、長尾智子の季節メッセージ


長尾智子さんのプロフィールとレシピを見る

vol.13この秋を楽しむ「きのこ便」








秋と言えば栗にきのこ。11月ともなれば、味の深い滋味たっぷりな料理をしたくなります。炊き込みご飯のように、きのこを入れるだけで味が出る料理は、秋ならではです。
自然に育ったものはだんだん手に入れるのが難しくなって来ていますし、人の手が入らないものほど、環境の影響を受けやすいということを考えると、手近なところにあるものをどう工夫して味を引き出して食べるか、ということが重要になってきています。あらゆる食べ物が、これだけ出回っているわけですから、あれこれ悩まずに買って済ませることの方が簡単と思えるくらい。でも、そこに落とし穴があって、画一的な味には、結局手料理ほどの喜びはなく、毎日の食事が消極的なものになって、おいしく食べようという気持ちから離れていく気がします。 もちろん、市販品をしっかり選んでうまく取り入れるのは大賛成ですけれど。
などということを、野性味にちょっと欠けるきのこを見ていて思いました。そうなれば、どう味を出すか、という課題にやる気が沸いてくるという訳です。

トルティーヤは、スペインで気軽に食べられている、じゃがいもオムレツ。イタリアのフリッタータの親戚、というところでしょうか。どこの街でも、食堂やバルで見かけます。冷めてもおいしいし、温め直しても味は落ちないので、この際、大きめに作っておきましょう。切りやすさを考えて、きのこは粗く刻み、軽く炒めると卵にも馴染みやすくなります。多すぎるかな、と思うくらいたっぷり入れてちょうどいい。丸くて大きな卵焼きは、それだけでご馳走。白ワインがよく合いそうです。

しいたけは、あまりに馴染みがありすぎて、目先の変わったことがしにくい印象ですが、肉厚のものを見つけたら、主役に抜擢します。新鮮なら軸も火が通りやすいので、長めに残してそのままソテー。油をよく吸うので、オリーブ油とベーコンの脂で風味をつけて、牡蠣の味も染み込ませれば、それがしいたけ料理の個性、と言えるしっかりした味つけができます。
焼き色を濃いめにつけ、この場合のバルサミコは少なめに。土台を支える調味料、という使い方もあると思います。ソテーが主役なので、リゾットは炊いたご飯を使ったインスタントなリゾット風チーズライスです。これは、火を通しすぎないのがポイント。

日に干して、きのこを少し乾燥させると味が濃くなります。その時間がない時は、水気を飛ばすつもりで焼いてみると、香ばしい香りもついて、まいたけの個性が出る気がします。
少し乾いているくらいがおいしいきのこですから、水気は禁物です。水洗いなどもっての他ですから、刷毛やキッチンペーパーでごみを取り除いて、炒める時も水気が出ないように火加減は強めで。ここでもバルサモビアンコの酸味と甘みを少し加えて仕上げますが、みりんと同じような気分というところです。大根おろしから出た水分もそのまま加えて、甘味、酸味、ちょっとした辛味を合わせます。なんとだしはなし、ですが、調味料に加えて、まいたけを少し煮ることで、十分な味になります。鶏肉などを煮て、同じようにきのこを加えると、ボリュームのある主菜にもなりますよ。

Topへ戻るバックナンバー